2017. 7月
持続可能な開発目標 SDGsって、なに?
2015年9月、世界の加盟国193ヵ国が参加して行われた「国連総会」で採択された行動計画です。わかりやすく言えば、「この世界に生きる誰もが、人間らしく安心して暮らせる社会、そして豊かな自然環境を破壊することなく維持する努力を目標として、世界の国々が以下の17分野の目標に向かって努力と実践を、2030年までに達成しよう!という行動計画です。国際連合広報センターの解説の中から、特に子どもの現状について引用しましょう。
1.貧困の根絶:世界の人口75億人の中で、極度の貧困者数は8億3,600万人。途上国では5人に1人が、1日1ドル25セント未満で生活しており、5歳未満の子どもの4人に1人が、年齢に相当する身長に達していません。
2.飢えの根絶:全世界75億人の中の7億9,500万人が栄養不良に陥っています。栄養不良が原因で死亡する5歳未満の子どもは310万人。途上国では、就学年齢の子ども6,600万人が、空腹のまま学校に通っています。
3.健康な生活:全世界で毎年600万人を越える子どもが、5歳の誕生日を迎える前に死んでいます。5歳未満で死亡する子どもの5人のうち4人は、サハラ以南アフリカと南アジアで暮らす子どもたちです。
4.質の高い教育:途上国の初等教育就学率は91%に達したものの、まだ5,700万人の子どもが小学校に通えていません。その50%は、紛争地区に住んでいる子どもたちです。
5.男女平等:南アジアでは、小学校に通う女児の数は男児とほぼ同数になりましたが、サハラ以南アフリカ、オセアニア、西アジアでは「女児に学問は不要」とされ、未就学児となっています。
6.清潔な水の確保および公衆衛生:全世界で現在も、衛生的であるべき飲料水およびトイレや公衆便所などが設置されていないため、毎日5,000人の子どもが命を失っています。
7.再生可能エネルギー:世界の人口75億人中30億人が、薪、石炭、家畜の糞などを、調理や暖房に使っています。これらも、地球温暖化に大きく影響します。世界中の人間による温室効果ガスの排出は、「地球温暖化」という気候変動を引き起こしながら増大を続けています。今世紀だけで上昇率は3〜4.8℃に達する可能性が高く、熱帯、亜熱帯を含む地球の一部地域では、更に大幅な気候変動により、海面の上昇、陸地への浸水が起こっています。
2017年6月1日、アメリカのトランプ大統領は、世界196ヵ国が加盟する「気候変動枠組条例」の国際協定から離脱すると表明しました。最も大きな影響が及ぶのは、最も貧しく、社会的にも弱い立場におかれた人びととその子どもたちです。
8.よい仕事と経済発展:世界の人口75億人中22億人が、1日2ドルという貧困ライン未満で暮らしています。このうち、失業者数は2億200万人、うち7,500万人は、10〜20歳の女性と男性です。
このあとに続く9.イノベーション(技術改革)とインフラストラクチャー(社会基盤) 10.不平等の緩和 11.持続可能な都市およびコミュニティ 12.責任ある消費 13.気候変動に対する行動 14.海中生物 15.陸上生物 16.平和と正義 17.これらの目標を達成するためのパートナーシップについては、紙幅の都合で省きますが、
http://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
をご覧下さい。