北沢杏子のWeb連載

第29回 私と性教育――なぜ?に答える 2006年7月

 

 『ピリオド―女の子の話』という本を書きました その1

 

シャーロッテ・オウエン著  ジェイムズ・ティレル絵

北沢杏子 文

190×130ミリ  88ページ  

税別定価 1,000円  

2006年7月1日発売  アーニ出版

 

 

 

 「ピリオドってなーに」ですって?英和辞典でPeriodをひくと「周期」とか「終止符」とか「区切り」と出てきます。そう、少女から女性に成長しようとしている女の子のからだの上に「周期」的にやってくる生理現象(月経)がピリオド。この本で、私がぜひ伝えたかったことを、このHPで何回かにわけて紹介しましょう。

まえがき
  この本は、9〜10歳から16〜17歳ころまでの女の子のための本です。この数年の間のからだと心の成長と変化は、あまりにも目覚しくて、読者のあなた自身もビックリ!でしょうね。
 さて、あなたは学校の養護の先生から、またはお母さんから、どんな「初経教育」を受けましたか?数十人の女子中高生を、月経痛(生理痛)の軽いグループと重いグループに分けて聞き取り調査をしたところ、「初経教育」の影響が大きいことがわかりました。毎月のピリオド(月経)を、明るく肯定的に受けとっているおとなと、めんどうでイヤなものとして否定的に受けとっているおとなが初経教育をした場合、肯定的な人から教えられたグループは月経痛が軽く、否定的な人から教えられたグループは月経痛が重いということがわかったのです。もちろん、教える側の意識だけではなく、受けとる側の女の子の中にも、恥ずかしな、いやだなと、繊細で感じやすい子もいたのでしょうけどね。

 そんな子も含めて、ピリオドって言葉を覚えましょう。そうすれば、「ね、泳ぎにいかない?」と誘われたら、「いまピリオドだから」と断われるし、ボーイフレンドから「スケートいかないか?」「ピリオドだから、またこんど」って言えるから、“あれだから”っていうよりオシャレでしょ。
 とにかく、あれこれ考えないでドーン!といこう。この本はそういう意味をこめて書いた本なんですよ。

 

 


 

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